温泉に泉質名が付き、「適応症」が認められるためには、「療養泉」としての基準を満たさなければなりません。
「療養泉」の基準は、鉱泉分析法指針で、以下の通り定められています。
- 源泉温度が25℃以上であること
または
- 「溶存物質の総量」「総硫黄」「二酸化炭素(遊離炭素)」など含有成分に関する7つの特定の条件のうち1つ以上規定値に達しているもの
物質名 | 含有量 (1kg中) |
参考: 温泉法の規定 |
溶存物質 (ガス性のものを除く) |
総量1,000mg以上 | 総量1,000mg以上 |
遊離二酸化炭素 (遊離炭酸) |
1,000mg以上 | 250mg以上 |
リチウムイオン | ー | 1mg以上 |
ストロンチウムイオン | ー | 10mg以上 |
バリウムイオン | ー | 5mg以上 |
総鉄イオン | 20mg以上 | 10mg以上 |
マンガンイオン (第一マンガンイオン) |
ー | 10mg以上 |
水素イオン | 1mg以上 | 1mg以上 |
臭化物イオン | ー | 5mg以上 |
よう化物イオン | 10mg以上 | 1mg以上 |
ふつ化物イオン | ー | 2mg以上 |
ひ酸水素イオン (ヒドロひ酸イオン) |
ー | 1.3mg以上 |
メタ亜ひ酸 | ー | 1mg以上 |
総硫黄 | 2mg以上 | 1mg以上 |
メタほう酸 | ー | 5mg以上 |
メタけい酸 | ー | 50mg以上 |
炭酸水素ナトリウム (重炭酸ソーダ) |
ー | 340mg以上 |
ラドン | 111Bq以上 (8.25マッヘ以上) |
74Bq以上 (5.5マッヘ以上) |
ラヂウム塩 | ー | 記載不能 |
例えば、総硫黄が温泉1Kg中に1mg以上含有されていれば「温泉」ですが、それだけでは泉質名がつかず、2mg以上含有されていれば「療養泉」と認められ「硫黄泉」となります。