田沢温泉(長野)の共同浴場『有乳湯(うちゆ)』の温泉分析書
長野の田沢温泉の共同浴場『有乳湯(うちゆ)』の温泉分析書です。
温泉に入っていると炭酸泉のように細かい泡がびっしりと体を覆い、体が温まるのがよくわかる良泉が源泉かけ流しになっています。
温泉分析書の記載内容
アルカリ性単純硫黄温泉(低張性、アルカリ性、温泉)が源泉かけ流しであることがわかります。
源泉名 | 田沢温泉2号泉と3号泉の混合泉 |
源泉温度 | 40.0℃ |
pH値 | 9.4 |
泉質 | 単純硫黄温泉 (低張性、アルカリ性、温泉) |
溶存物質 (ガス性のものを除く) |
205mg |
加水の有無 | 無 |
加温の有無 | 無 |
循環の有無 | 無 |
ろ過の有無 | 無 |
入浴剤の使用 | 無 |
消毒の有無 | 無 |
単純硫黄泉とは
硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計が2mg/kg以上含まれている温泉です。
田沢温泉には、硫化水素イオンが7.8mg含まれています。
単純温泉 | 源泉温度が25℃以上 |
塩化物泉 | 塩類泉 溶存物質(ガス性のものを除く)が1,000mg/kg以上 |
炭酸水素塩泉 | |
硫酸塩泉 | |
二酸化炭素泉 | 特殊成分を含む療養泉 |
含鉄泉 | |
硫黄泉 | |
酸性泉 | |
放射能泉 | |
含よう素泉 |
アルカリ性とは
水素イオン濃度による分類で、以下のように定義されています。
アルカリ性 | 美肌効果あり | pH8.5以上 (pH10.0以上は強アルカリ性) |
弱アルカリ性 | pH7.5〜8.5 | |
中性 | pH6.0〜7.5 | |
弱酸性 | 殺菌効果あり | pH3.0〜6.0 |
酸性 | pH2.0~3.0 (pH2.0未満は強酸性) |
低張性とは
温泉の浸透圧による分類で、人間の身体を作っている細胞液と等しい浸透圧を持つ液体を等張液といいますが、これは8.8gの食塩を1リットルの水に溶かした食塩水に相当します。この等張液を基準に、以下の3つに分類されています。
低張性 | 等張液より浸透圧の低いもの(8g/kg未満) ⇒水分が吸収されやすい(ふやけやすい) |
等張性 | 等張液と同じ浸透圧を持つもの(8g~10g/kg) |
高張性 | 等張液より高い浸透圧を持つもの(10g/kg以上) ⇒成分が吸収されやすい(湯あたりしやすい) |
*等張性と高張性は濃い温泉ということができます。
温泉とは
泉温が34℃~42℃の温泉のことで、温泉は湧出地(源泉)での泉温により次の4つに分類されています。
高温泉 | 42℃以上 |
温泉 | 34~42℃ |
低温泉 | 25~34℃ |
冷鉱泉 | 25℃未満 |